春の日の記憶

「ときめく心も、君へのドキドキも、全部準備できました。」

流れていくしかない

 

 

すごく苦しい。吐き出すところがないからここに書いておく。

 

 

コロナのせいなのか、追われるような初めての期末テストのせいなのか、自分の心理状態のせいなのか全くわからないけれど、夜眠れなくて息苦しい。

まだ一回しか足を踏み入れたことのない大学は、たぶん後期もオンラインだろう。友達を作ろうと思って作った大学用のツイッターも結局うまく使いこなせなくてやめてしまった。人とコミュニケーションをとれないことがこんなにもつらいなんて思わなかった。

コロナが一時終息して地元を出た。何もしないわけにいかないから、日常に戻った時のために(なるべく親に迷惑をかけないために貯金したくて)バイトを始めようと思っていたけど、初めての大学の授業についていくのが精いっぱいで始めることができない。毎日無理やり起きて授業を受けてパソコンとばかりにらめっこしている。苦しい。こんななら地元出なきゃよかった。何を焦っていたのか。

月1でやってくる悪魔のせいだとも思うんだけど、ここ1週間ずっと、怖くてたまらない。どんどん増え続ける感染者数も、いい加減なメディアも、安心を与えてくれない政府も。

人気の俳優さんが亡くなってから、夜になるとすごく泣きたくてつらくなる。人がこうも簡単に死ぬことが怖い。たくさん愛された人が、こんなにも簡単にいないことが当たり前になるのが怖い。これから先、私たちの大学生活が、貴重なこの時間がしっかりと保証されるのか、私たちに、年金ももらえない私たちにみらいなんてあるのかな。
#大学生の日常も大切だ このハッシュタグのリプ欄なんて地獄だった。違う、そんな言葉求めてない。どうしてそれをくみ取れないの?ここにも孤独でつらい大学生いるけど、鬼みたいなリプ送る人にとっては「自分で管理できないからだ」とかそういう話になるんだろうな。私たちはただこの流れていく時間にどうしていいか分からずに助けを求めているだけなのに。

 

結局バイトも始められないし、もう辛くて限界なので帰省する。母もたぶん、そんな感じの娘の気配を感じ取ってるから、「ママの夏休みに関係なく帰っておいで」って言ってくれている。帰る。家に帰るんだけど、していいのかとずっと自問自答してしまう。始発で出ればいい、と思うけどもし電車の中で感染したら?家族に迷惑をかけるのが怖い。全部怖い。でもこのまま後期も一人の方がもっと怖い。

 

 

こんなに苦しいのに、いや苦しいから?ストレスを受けてるからかわからないけど、嫌な夢ばかり見る。昔、同じ部活だった人に無視されていた時の夢だ。

3日連続くらいで見たその夢は、もうここ1週間以上私の頭の中にいる。忙しくてそんな夢なんて見てなかった高校生活、あの日々がどれだけありがたいものだったのか思い知る。私のことを好きでいてくれて、理解してくれる人がまわりにいたあの日々が恋しい。みんなにあいたい。

 

3日も私の夢を苦しめた夢は、過去だったり現在だったり様々だった。ダイソーで買い物してるときに遭遇して、あいつに罵声を浴びせる私もいたし、他の場所で遭遇して逃げる私もいた。私は今すごく幸せだとかなんとか、意味わからないことを言っていた気がする。内容は覚えていないのに、あいつと遭遇したという夢だけか私の脳を支配して、ぐるぐる黒い渦になって回っている。

怖い、もう来ないでよ。もう4年も、5年も経っているのにどうしていつまでも私の夢にいるの。私はいい友達にたくさん出会って、自分のことも好きになれたのにどうして、まだでてくるの。私はいまだに、お前みたいな利己的な人が嫌いだよ、自分が一番上手だという理由で他者を排除しようとするお前が怖くて、そういう人間が本当に嫌いだ。あの、人間に無視されて空気の扱いをされる恐怖を、忘れたことなんかない。

これを書いている今も、どうしてかすごく不安で指が少しだけ震える。さっきまで有吉見て笑っていたのに、急にこんなふうになる。

 

あいつは自分が人を無視していた、いじめていたなんてこともうすっかり忘れてのうのうと生きているんだと思うとすごく憎い。私は5年経った今も思い出して苦しくなるのに。こんなにも助けてほしいのに、誰にも言えなくて苦しいのに。

 

 

 

夢の中で泣いている、14歳15歳の私に今まで何回も声をかけてきた。泣かないで、大丈夫だからお願いだから、むりをしないで。そういっているのにそれでも、18歳の私だって起きたら泣いてるのだ。じゃあいつ救われるの、いつ泣かなくなるの。

私はただ、今を幸せに生きたくて過去に縛られたいわけじゃないのに。幸せになるためには、この過去から解放されるためには、もうただ流れていくしかないのだろうか。漂っているうちに、いつの間にか悪夢も忘れて幸せになれるだろうか。幸せになりたい、幸せになるには流れるしかない。そうやって忘れていきたい、忘れられたらいいな

6月のプレイリスト

 

 

課題が終わらない(終わってもまた増える)ので、気晴らしにプレイリストを作ってみよう。このブログを見つけてくださった優しい方、どうか遠慮なくおすすめの曲教えて下さい、共感もしてください、コメントください、仲良くしましょ……

 

 

 
 
 

6月のプレイリスト

No,I don't...(아니 그래) / ASTRO


[Show Champion] [SUMMER SPECIAL] 아스트로 - 아니 그래 (ASTRO - No, I don't..) l EP.360

 

はい、名曲。これに尽きます。私はオンラインライブで見ることができたんですけど、聞いた瞬間にアストロ好きな曲ランキングトップに食い込むなと確信しました。最近はメンバーも作詞作曲に携わることが多いですけど、今回はラキさんが作曲ということで…。もう正直涙しかない。GATEWAYではジンジン兄さんの自作曲が収録されていましたが、今回はラキなんだね……。ドラムベースがいい感じに初夏を漂わせるので寝る前に聞くと気持ちだけ涼しくなります。

アストロは本当に曲に外れがないので「安心安全のアストロ」だと思っているのですが、本人たちが曲に携わることでそれが更に強化されていると思っています。本人たちのカラーは本人たちが一番わかってるだろうし。

個人的にウヌが作詞してくれたことがとても嬉しかったです。個人活動も一番多いし、俳優という仕事をこなす中で、本人から「自分は音楽もやるよ」みたいなことを示してもらったので、尚更。俳優と歌手をこなしてほしいな、やっぱりアイドルしてるウヌさんキラッキラのキラキラだから…

 

 

 

Tag Me(@ME) / Weeekly

 


[MV] Weeekly(위클리) _ Tag Me (@Me)

 

6月30日デビュー!Apink所属のPlay Mからなんと9年ぶりのガールズグループだそうです!この曲めっちゃくちゃ…すきです…。

年を取ったせいなのかスタイリングのせいなのか、メンバーの区別が髪の短い子しかつかないのですが、久しぶりにこんな振り切った「かわいい」コンセプトのグループを見つけました…。初めて見つけた時は、「Apinkの後輩か~!ゲッ、マンネ05生まれか」なんて軽い気持ちで再生ボタンを押したんですけど、大正解でした。最近はこういった制服着たかわいいコンセプト少ないんじゃ…?ガールズクラッシュ系ももちろん好きですけど、Apinkみたいにかわいいを変形していく、長く活動するグループになれるといいですね。

 


Weeekly (위클리) - Tag Me (@Me) [Music Bank / 2020.07.03]

机使ったステージも文句なし100%純情アイドル…。ほんっとうにかわいい…

 

 

 

 

strobo / Vaundy

 

Strobo

Strobo

  • Vaundy
  • ロック
  • ¥2037

 

こちらは邦楽。KPOPばっかり聞くのをなるべくやめよう(むり)と思ってSpotifyで適当にスーパーヒッツみたいなの流してたら出会いました。1枚のアルバムの中に色んなジャンル、色んな感情が詰め込まれていて聞いててドキドキする。個人的には「怪獣の花歌」がいちばん好きかな…。サビで1音ずつ上がっていく感じが「あ~!ライブで聞いてみて~!」ってなります。

 

ちなみに友達に勧めたら「あ、これ妹聞いてるわ」と言っていたのでその界隈では既に有名人なのかもしれません。邦楽の場合、なぜか売れる前に好きになるパターンが多いので(ヒゲダン、あいみょんなど)、この人も売れてほしいな~と思いました。

 

 

 

I wish(좋겠다) / SEVENTEEN

I Wish

I Wish

  • provided courtesy of iTunes

 

私はセブチが好きです。好きなんですけど、その根底にあるのが、「セブチの音楽」「ウジさんの紡ぐ歌詞」が好きだということ。当たり前のことなんですけど、それでもやっぱり、アイドルを推していると「曲が好き」か「アイドルが好きか」という、見落としがちな仕切りみたいなものがあると個人的に思うんですよ。セブチあたりはそれが混在しがちな…気がする…だから私はセブチのオタクになれないのかな、と最近考えてるんですけど…。

 

『Heng:garae』はリリースされた日に確か殴り書きで感想を書いたんですけど、やっぱり何回聞いてもこの曲が一番でした。『MyMy』は最初あまりしっくり来ないというか、なんか「あ、これ聞けない」と思ってたんですけど、どうして聞けないのか考えたときに、それはどうしてか泣きたくなるから聞きたくないのだなと感じました。『Thinkin' about you』『Holiday』もその類で、すごく明るくてポップな曲調なのに、永遠を詰め込んだようで、それがいつか終わることが分かっている一瞬ようで怖くなるのかなと思いました。結局、好きだから聞いちゃうんだけどね、毎回すごく集中して涙ぐみながら聞いてしまう。ウジさん、あなたやっぱりすごいわ。

 

『I wish』はやっぱりいい曲、いい歌詞だったんですけど、一度和訳を読んだだけじゃしっくり来ないですよね。私はいまだにしっくりこなくて時間を見つけて歌詞見ながら聞いてるんですけど、やっぱりう~んとなる。でも好きです。歌詞から色々考えて自分の解釈を作るの。

私はお腹にいた時からミスチルを聞いて育った人なんですが、ウジさんがもし隣の席の男子だったら、確実に勧めるなと思います。お前絶対ハマるよって(笑)

 

 

 

Aloha (아로하) /Jo Jung-seok (조정석)

Aloha

Aloha

  • provided courtesy of iTunes


Confession Is Not Flashy(화려하지 않은 고백) / KYUHYUN(규현)

Confession Is Not Flashy

Confession Is Not Flashy

  • provided courtesy of iTunes

 OST全部いいんですけど、特に代表してこれ…!本当全部いいです!

 

 私は6月を『応答せよ1994』にささげた人間でありまして、見事にユ・ヨンソクさんにハマりました。ただいまその前から日を開けてみていたミスターサンシャインにも出ていらっしゃるので、逆に『応答せよ』で出てきて驚いた。「えっ、めっち普通の好青年じゃん??!」と。1994は最初から最後までチルボン派だったので、『賢い医師生活』に直行するのはまああたりまえの流れですよね!

まあシリーズ的に同じPDさんということで、このPDさん天才だなと思いました(笑)なんというか、絶妙ですよね。懐メロを使うことできっと幅広い世代が当時のことを思い出しながら見ることもできるし、40歳で20年来の友人というのも絶妙。あくまで「友人関係」が成り立っているのがいいです。あと、医療系ドラマといえば毎日なにか大きな事故やら起きるので(コードブルーの影響を受けすぎてる世代)、あくまでもお医者さんである彼らの『日常』がクローズアップされているようで好きでした。

数話見たらしい母から、「ソンファが”女”を前面に出さず仕事してるのがカッコイイ、実は抜けてるところも可愛い」と言っていまして、「それな~!」と言いました。韓国のドラマはそういう当たり前がアップデートされているので安心して見れます。

今季の「私の家政婦ナギサさん」がそういう今の当たり前を投影されてるといいなと思って見始めました…。

 

 

 

 

 

 To You(네에게) / Seo Taiji and Boys(서태지와 아이들)

To You

To You

  • provided courtesy of iTunes

 

同じく『応答せよ1994』を見た母は1話終わるごとに感想を送ってくれたのですが、「彼らよりもうんと年上だけど、大学生だったころを思い出した」と言っていました。「今買い物しに来たんだけど、うるうるして敵わん」と(笑)

私も大学にはまだ入試で一度しか行けてないですけど、その前に見れてよかったなと思います。これから広がる人間関係の中で、自分を大切にしてくれる人たちを自分が大事にしていきたいなと思えるドラマ。いいドラマに出会えたなと思います。最後のサンチョンポのセリフがほんっとうに大好きです。私たちはきっと「コロナ世代」と言われるお先真っ暗世代だけど、それでも強く生きなきゃね。

 

70年代の音楽へ、80年代の映画へ、ダサいという冷笑を浴びせた自分を反省している。
その音楽や映画がただの音楽や映画ではない、あなた方の青春であり時代であったということを、もう若くない年になってようやく気付いた。

2013年12月28日、あと4日後、僕たちは40歳になる。
大韓民国の全ての40歳の青春に、そして90年代を過ぎ、楽ではない時代を耐え抜き今日まで生き残ってきた全ての人たちにこの言葉を捧げる。

僕たちは本当にカッコいい時代を生き抜いてきたということを、
輝く青春の光だったことを、
愚かな愛へ熱かったことを覚えているかと。
そんな風に僕たちは往年には本当にイケていたのだと。
だから辛いかもしれないまた別の時代を野暮ったいほどに熱く生き抜いていこうと

 

뜨겁고 순수했던, 그래서 시리도록 그리운 그 시절.
熱く純粋だった、だからこそ、胸がしびれるほどに懐かしいあの時代。
들리는가? 들린다면 응답하라. 나의 90년대여.
聞こえるか?聞こえるなら応答せよ。僕の90年代よ。

 

 

6月のプレイリストなのにドラマ語っちゃった。

まあ気にせず次。

 

 

 No One Knows(아무도 모른다)/ 서은광(SEO EUNKWANG)


서은광 (SEO EUNKWANG) - '아무도 모른다 (No One Knows)' Official Music Video

 

曲聞いた瞬間に「あ~帰ってきた~~!」と思いました。さすがの歌唱力、これがソ・ウングァンだ!!!と見せつけるこの歌のうまさ、圧倒的すぎる。

安定のクオリティなのでいつも寝る時に聞くんですけど、寝るときに聞くと途中で寝ちゃって最後まで聞けないんですよね(当たり前)。リリースからだいぶ経ちますが語れるほど聞きこんでいないので申し訳ない。『Dear My Dear』はいいぞ。1音目から好きなのは『The Four Seasons』。ときめいちゃうのは『Love again』

ウングァンさん、改めておかえりなさい!あまり無理せず、適度に休んで活動してくださいね。メロディはあなたが歌っているだけで幸せです~

 

 

 

花に亡霊 / ヨルシカ


ヨルシカ - 花に亡霊(OFFICIAL VIDEO)

 

たぶん2?3年ぶりのヨルシカ。『言って』『ヒッチコックで存在を知り、しばらく聞いていなかったのですが久しぶりに巡り合ってずっと聞いてました。繊細で切なくて、だけどあの暑い夏を思い出す歌。私も風、待ってたなあ。

 

 

 

너 같아서(Just like you) / BTOB

Just Like You

Just Like You

  • provided courtesy of iTunes

 

You Do You(너나 잘 살아) / BTOB

You Do You

You Do You

  • provided courtesy of iTunes

 

歌詞が現実的でそれが美しい。最近寝る前によく聞くソング。BTOBの失恋ソングが自分の好きな音楽のど真ん中をブチ抜いてくるので困ってます。幸せな困り。

 

 

 

 

 他にも大量にあるけど!セチャンの『Telephone』とかAB6IXさん『THE ANSWER』とか!とりあえずこれくらいで…もう息切れが…。一曲に対する熱量がすごすぎて、記事にしようとすると語っちゃってひとつにすげえ時間かかるのよね。もう…つかれた…

基本的に見てわかる通り新曲が少なすぎる。新曲に疎いのが弱点だなと自分でも思いますので改善していきたいです。(?)

 だってなぜか今プデュ101の『Super Hot』ハマってるもんな……

 

 

 

あと最後に、 6月下旬~7月上旬から謎のKPOPマンネリ現象が数日起きたため、幅を広げてヨジャグル発掘キャンペーンを実施中なんですね~!今思うと、Weeeklyが引き金だったような気がする。

それを語りたいのだが、もう1時なので私はもう眠りにつきます。ヨジャグル発掘キャンペーンはまた近いうちに必ず、必ずブログにするんだ……

 

ジェームズとディズニーとEXOの其々の「ピーター・パン」

 

 

なんだかずっと避けていたのかもしれない。自分でも知らずに。

 

Peter Pan

Peter Pan

 

 

 

大人と子供の間はすごく曖昧で、大人になったつもりでも心のどこかではまだ子供であることを望んでいるし、本当は誰も大人になんかなりたくないのかもしれない。昔はあんなにもなりたかった大人になるのが今は少し怖い。

 

 

ピーターパンという少年は、やはりどこを切り取ってもディズニー映画のあの印象が強い。無鉄砲だけど誰よりも無邪気で好奇心旺盛、みんなの先頭にたつ勇気ある少年。

小さい時、どうしてかディズニーのピーターパンが大好きで家にあったビデオ(テープ!)を何度も何度も見ていた。幼稚園くらいだったと思うけどすごい覚えていて、たぶん今見返してもセリフもちょこちょこ言えると思う。

中学生くらいにその時のことをふと思い出して、原作を買った。ディズニー映画ピーターパンの原作は、ジェームズ・M・バリー作『ピーター・パンとウェンディ』だ。

 

 

ピーター・パンとウェンディ (新潮文庫)
 

 

 

 

原作を読んで、私はディズニーのピーターパンを見れなくなった。いや、見なくなった?とにかく、なんだかすべてが崩れてしまった。知らないほうが幸せだったかもしれない感情に出会ってしまった気がして、とてつもなく悲しくなった。

映画の中で生きるピーターは、大人にならないことを自ら望む強い子供のように見えるけれど、原作を読んだことでそれがどれだけつらく、悲しい道に進むことなのかということに気づいてしまったのだ。彼は誰よりも孤独で、その孤独に気づいていない、気づくことのない少年なのだと。

 

ピーター・パンは永遠に年をとらない。だからその分すべて忘れてしまう。

ディズニーでは描かれなかった小説の最後が、すべてだった。結局大人になる決意をしたウェンディが、母親となってピーターと出会ったとき、もしかしたらこんな再会はないほうがよかったのではないかと思った。自ら大人になったウェンディを見て、ピーターは失望しただろうか?悲しかっただろうか?無常に流れていくだけの人間をどう思ったんだろう。

 

ウェンディにとってのピーター・パンが、『おもちゃ箱の中の小さな埃』になってしまうようなことが、これからの自分に当たり前のようにしみこんでくるのかと思うと、少しだけ歩みを止めたくなる。大人になりたくないと思ってしまう。

子供のままでいられたら幸せなのかな、と思うけれど大人になりたいとも思う。矛盾する感情の中で、日付をまたいだ時計を見て、また変わらずに明日が来て、結局誰も大人になることを止められない。

子供のころ、テレビでピーターが言ったセリフの一言に心が踊ったことが、今でも忘れられないのはどうしてだろう。

 

「あれだよウェンディ!」と叫ぶピーターパンとネバーランドに、行ってたんだよな、間違いなく。それがピーターパンだけでなくてもさ、他にもポケモンのゲームやってた時って自分のことポケモントレーナーだと思ってたし、しゅごキャラ見てた時は自分にもキャラいると思ってたわ…(恥)

 

 

もう何年も、ディズニー映画のピーターパンを見ていないから、これを機に見てみようかな、と思った。最後のシーンでお父さんが思い出したように、大人になっても魔法をかけてもらえるのがディズニー映画のいいところだと思う。

原作はどうしても、終わりのない悲しみのようで切なくて苦しくなってしまうのだけど、この終わり方がいちばんしっくりくるものでもあるんだよね…。私の一番好きな韓ドラが『トッケビ』なのも納得できるというか、『トッケビ』もハッピーエンドに見せかけたサッドエンドだもの…。ウンタクの4度目の人生が終わったあとおじさんはどうなるのさ……。

 

 

eigahitottobi.com

 

 

まあこれも久しぶりにエクソのピーターパンを聞いたからなんですけどね。1月から殺伐とするSNSにつかれてしまってほんのちょっとだけ、気持ちだけエクソと距離を置いていたのだけど、もういいかなと。

もうなるようになるしかないし、何度聞いてもこの曲に私は、やっぱり、ときめくし、どきどきして切なくなるし。これがエクソに対する私のすべてなんだろうな、と答えが出た。Tempoを何万回聞いても飽きないのも、(あの曲が音楽的にもヤバい曲なのも含めて)同じ理由だからなんだろうな。

 

 

スタンダールの『赤と黒』を読んでいるので、それが読み終わったらまたジェームズのピーターパンに会いに行こうかな。きっと映画でも原作でも、ハッピーエンドでもサッドエンドでも、ピーターパンは私たちに魔法をかけてくれるだろうと、まだちょっぴり信じていたいから。

 

 

 

「ああ、昔は飛ぶことができたなんて!」

「どうしてもう飛べないの、お母さん?」

「大人になったからよ。人は大人になると、飛び方を忘れてしまうの」

「どうして飛び方を忘れてしまうの?」

「もう陽気でも無邪気でも情け知らずでもなくなるからよ。飛べるのは、陽気で無邪気で情け知らずな人だけなの」

 

ジェームズ・M・バリー『ピーター・パンとウェンディ』 (新潮文庫)P302より

 

届かなくていいファンレター

 

 

テレビをつけたら、昔あんなにも大好きだった彼らが、「デビューした人たち」として映っていた。

もう何年経っただろうとふと考えてちょっと怖くなった。もう6年にもなる。私はその間にたくさん変わった、彼らもたくさん変わったのだ。彼らは今日も変わらずテレビの中で笑っているけれど、だけどどうしても、月日が過ぎても大好きだった彼らに過去を求めてしまう。ひどい人間だ。

 

ねえ、6年も経ったから、いいかな。少しだけ昔話をしておきたい。届かない、届かないほうがいいファンレターを、ここに残しておきたい。彼らを見るたびに少しずつ沸騰するようなこの気持ちを。

いつか見返した時にまた、切なくなるのかもしれないけど。

 

 

私にとって人生で初めて好きになったアイドル。彼は突然現れて、突然ステージで輝きはじめた。下積みとして先輩たちのバックとして踊る子たちが多い中で、彼は最初からマイクを持ってあろうことか歴の長い子たちと歌って踊っていた。

姉の影響で見ていた彼らに虜になるのは本当に簡単なことで、あっという間だった。あれよあれよと恋に落ちた。ほぼ恋に近いような、憧れだった。

 

歴の長いシンメだった二人に囲まれて、可愛がられる、彼が好きだった。いつもふにゃふにゃと笑ってすごい天然で、意味のわからない発言でみんなを驚かせて、「え~?」と笑うきみがすごい好きだった。ステージに立つときりっとするその表情も、なめらかで流れるようなダンスも、ハスキーな歌声もすごいすごい、ただ純粋に好きだった。

 

どこが好き?と言われて全部!と言われるくらい好きだった。本当にただ彼を応援することしか考えていなくて、幸せで楽しくて。いわゆる盲目、彼がなにをしても好きで全部すきで。

 

長い間同じく活動した先輩がデビューして、たくさん泣いた彼らを見て、これからも彼らを応援したいと心から思ったし、彼らならきっとデビューできると思った。アイドルに「終わり」があることを知らなかった私は、その時きっと知らずに彼らに「永遠」を求めたのだ。彼らと年を重ねる私を、きっと当たり前かのように頭に思い浮かべていた。

 

それから時間は必要なかった。「次に泣くのはデビューするとき!」と泣いた彼らが少しずつ、まるで海辺に作った砂の城が時間が経つにつれて崩れるように、翌朝になったら波にのまれて消えているように、なくなった。ばらばらになった。

アイドルであることを自らやめた彼が、もういないと考えるだけで私はどうしていいかわからなかった。私は3人の彼らが好きで、2人でいるなんて見ていられなくて、こんな感情を抱く自分も本当に嫌で。

そうやって目を背けているうちに、いちばん好きだった彼もいなくなってしまった。残されたメンバーが一生懸命に活動する姿を見ることもできず、私はファンをやめることにした。やめる、と決意したら楽になれると思ったから。実際とても楽だった。

東京で活動する彼らを一切見ないようにした。情報は遮断しようと思えばできるし、そうやってコントロールした。まもまく他にプロスポーツにハマり、私はそうやってやめた。逃げたのだと思う。私が「彼」を好きだったのなら、きっとやめなかっただろう。だけど私は「彼ら」が好きだった。

 

 

まもなくして、デビューすると聞いた。時間が経って思い出さなくなったのに、それを聞いた瞬間にあの時の感情が全部あふれ出て泣いた。もう、私の好きだったあの6人がデビューするという未来は完全に消えた。ファンがわずかに持っていた願いも。そうやって「昔のファン」は排除された、一部の人にはまるで悪者みたいな扱いもされていたのも見た。

彼らは昔の多くのファンが望んだ未来を選ばなかった。あまりにむごくて、でもそれは人生の選択としてあたりまえだったのかもしれない。きっと私のように離れたファンは少なくないし、こんなぐちゃぐちゃの感情を抱いている人もいるはずだ。

 

彼を見るたびに、あの時のような感情は全くわいてこなくなった。まるで他人を見ているようで、この人は本当に、彼だろうか?と思うようになった。しばらくして、私は「ああ、この人はもうあの時の彼ではない」と今を受け入れて、そうやって流れた。全部自分で流したのだ、本当は、心の底では、すがりたいほど望んでいたのに。あの6人でデビューすること。

 

たくさんテレビに出るきみが、別人だと思うようになってからもう何年も経ったんだね、あの時熱心にきみを追いかけていた少女は、色んな感情を育てた大人になり、もう彼らを見てもなにも覚えなくなったよ。

こんなふうに未練たらたらで笑えるでしょ、でも幸せになってほしいと思ってるよ。きみが選んだその道で幸せにならないなんてありえないよ。たくさんのファンを振り切ってその道を歩んだきみが、いつまでもマイクを握れるといいと思う。

でも忘れないでいてほしいと、そうやってエゴを置いておく。彼にとって忘れられない日々であればいいのに、と呪いのようなエゴを。

本当にひどい人間でごめんね、でもそれくらい好きだった。一生忘れない。

私もたくさんの素敵なアイドルに出会った、その人たちの作る音楽が私の人生を一生彩ってほしいと思うアイドルたちに。そこにきみがいないのがとても悲しいけれど、きみがいないから、その人たちに出会えたんだ。むごいようだけど。

 

でも、ありがとうって言うね。ファンレターだから。私の人生に現れてくれてありがとう。

こうやってまたしばらく、長い時間が経てばふと思い立ってつらつらと未練がましい言葉を残すんだろうけど、「さようなら」がなかった私たちは、自分たちで終わりを実感させられることがなかった私たちは、今も6年前のきみたちに大好きだよと、声をかけてしまうしかないんだ。さようならがあれば、終わりの言葉があればどれだけ楽だっただろうに。今のきみたちを大好きでいることができなくてごめんなさい。

 

幸せになって。

そしてどうか、ずっとステージにいてください。

私の青春を作ってくれてありがとう

【NMB】三日月の背中に乗って

 

三日月の背中

三日月の背中

 

 

 

くっっっそ名曲やん…………

 

 

アイドル、と一言に言っても日本と韓国じゃデビューまでの過程もデビューしてからも、ファンの応援スタイルというかそういうの諸々含めて全く違うじゃないですか。

たとえばジャニーズに限って言うなら、デビューまではしんどいけどわりとテレビにも出れるしファンもできる。メディアに露出する機会もあるし、デビューできたならば相当な何か起きない限りはグループがなくなることもないし(その最高の例がV6)。

 

でもなんというか、両国ともアイドルたちみんなとても素敵だけど、やっぱり48系の子たちってすっごいすっごいキラキラしてるんですよね。

韓国のアイドル、ジャニーズがキラキラしてないという話ではなくて、すごい輝いてる。なんだろうなあ、あれ。

AKBもNMBももはや知ってる人が少なくなって、知らない顔ばかりだし同じ顔に見えてきてるけど、それでもやっぱりキラキラしてるもん。

坂道系列とも違うんだよな、やっぱり常日頃から劇場公演をしてるからか、みんな表情の作り方が抜群にいい。見てるこっちもうっとりしてしまう。

 

プデュ48で、みるるんやさえちゃんがすごくステージ映えしたのはやっぱり劇場公演の賜物だと思う。みるるん本当に化けてたしなあ……(亡霊)

 

 

NMB48の曲はカップリングまで本当にいい曲が多いから、またじっくり聴き直すなどをしたい。

KPOP至上主義にならないように色々な音楽に触れようと最近いろいろ聴くようにしているので、最近のNMBカップリングも聞こう。

「だってだってだって」は相変わらず上位に食い込んでるけど

 

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ヨルシカも数年前にずっと聴いてて、久しぶりに見つけたから「花に亡霊」聞いたらひきずりこまれちゃいましたわ…一回聞いただけで名曲判定出るタイプの曲……夏が来るね…

【SVT】殴り書きの胴上げ

 

 

SEVENTEENと過ごす夏がやってきた。

 

 

オッチョナは個人的に、「大学生の夏」だと思っていて、どこか幼さの残ったキラキラした感じの夏というイメージだった。

「君は僕にとって唯一の“どうしよう”」といいながらまた「どうしようどうしよう」と恋にひたすら迷う青年の話。それはどこか漫画じみてる、というか、あまりに可愛らしくて少女漫画でも読んでいる気分になる王道アイドルソング。酸いも甘いもの「酸い」が感じない甘さ99%って感じかな。

ウジくんのアニメ好きを見ていると、ちょうど私たち(よりちょっと上かも)と同じ「なにか」、これを言葉にできなくて最近考えているんだけど、同じ価値観(おおげさかな)を感じるんだよね。

オッチョナのアルバムはトラックすべてでとある夏の一日を表現していてとても聞きやすい。ミニアルバムだから長さもちょうどよくてたぶん一番リピートしてるアルバムだと思う。

 

 

セブチと過ごす夏がすごい楽しみでカムバックももちろん楽しみにしていたんだけど、やっぱりいいですね。いい意味で裏切られた!

清涼ドルという看板を背負うのなら、またオッチョナのような水色の世界かなと少し思っていたから、薄いオレンジ色の光で帰ってくるとは少し意外だったかも。

 

幼さを残す清純な「オッチョナ」の頃とは全く違う、もちろん二年も経っているから当たり前なんだけれども、それでもぐんと大人になったセブチで帰ってきたなと思います。大学生も終わって責任を負うことも多くなって、そんな社会人の切なさを少し混ぜたセブチの夏。

彼らも年を取って、大人になって、それでこういうコンセプト、曲調に決まったんだろうな。すっごくいい。

セブチがこうやって年齢を重ねていくんだなと思うとすごくなんか、言葉にうまくできないんだけど、いいなって。

 

大人になりたくない、責任を負うということを楽しく向き合いながら、それでも笑って、幸せに生きていけたらいいじゃないか。

そんなふうに、言葉が聞こえる気がする。

 

 

個人的には「I wish」に一音目からやられました。シティポップでいいのかな?ジャンルは。聞いてて山下達郎ユーミンが思いついてこれはまた新しいジャンルに足突っ込んだな、と感じたんだけど…

調べてみたらシティポップ系は今はやりだそうで。ベッキョンのソロアルバムのR&B系(?)が多くて聞きやすい曲が多かったけど…

音楽のジャンルにも詳しいともっと楽しく新譜を聴けるんだろうな。

歌詞をまだ見てないので、もう少し音を楽しんでから見よう。

 

 

セブチの曲、というかアルバムの中で、好きなんだけど苦しくなるアルバムっていうのが私の中であって、それがthanks、Fearのアルバムなんですよね。コマプタのアルバムは聞けるんですけど、なんていうか、「どこに行っちゃうのSEVENTEEN……」と思ってしまうというか。

今回はそれが全くなくて!安心しました。安心っていうのも失礼かな。「僕たちここにいるから安心してよ~」と言ってもらえてる気がするんですよね。コマプタは来ないでほしい終わりを見据えている気がして怖いんです。毒は耳に毒薬盛られている感覚に陥る。怖いと思ってしまって聞けない。失礼極まりないと自分でも思うけど…

いい感じのゆるさを感じるからかな?あまり気負わずに活動してほしいと思うのはたぶん聞く側のエゴだろうな。

 

 

あとショーケースは見なかったんだけど、マンセをやったと聞いて驚いた。ちらっとツイッターにあったのを見たけど、大人になったね。印象の全く違うマンセがあった驚いちゃった。

あの曲ってたぶんカラットさんたちにとってもセブチにとっても特別で、「高校生の青春」を詰め込んだ曲じゃないですか。PVも歌詞も学ランや胸キュン要素満載で。だから年を重ねるうちに、その前のイメージが強すぎて世界観を再現しにくい曲になってると思うんです。やっぱ「制服」って特別だからかな~

今回はコロナで様々中止になったそのお詫び、というかプレゼントだったのかな。これから先もめったにやらない曲になるだろうな(なってほしいとも少しだけ思ってる。大事にしたい)

 

とりあえず感じたのはこれくらい。たぶんこれから何回も聞いて歌詞もみるうちに、ウジくんの言葉選びに度肝抜かされるので(予定)、そうしたらまた書こう。

 

まあ総括していうと、短髪黒髪うぉぬくんに軽率に落ちてしまって胸がどきどきしてるので処方箋ください。

 

 


SEVENTEEN (세븐틴) 'Left & Right' Official MV

美術館に行くこと

 ※独り言です

 

 

「美術館女子」

 

美術館女子 東京都現代美術館×AKB48チーム8小栗有以:読売新聞

 

 

「ねえ、今度の休み美術館行かない?」

こういう風に誘える友達って、身近にいますか?

 

私は田舎出身で、周りの友人は恐らく人生で美術館には滅多にいかないような子がほとんどだと思います。誘えるかも、と頭に浮かんだ人が2~3人もいないくらい。

田舎に住んでると、美術館なんて滅多に行かないんですよ、当たり前ですけど。近くに美術館なんてないし、あっても小さな市の博物館。たまにちょこっと企画展やったり。県内有数の大きな美術館なんてなぜか山の中で車じゃないといけないし。

だから友達と美術館行った経験なんてほぼないです。高校受験で校内立ち入り禁止になった連休の時に、その「誘える」友達と日程組んで2泊だか旅行した時くらい。

 

でも、都会だとどうなんでしょうか?特に都心となると大小関わらず美術館はたくさんあるし、博物館だってたっくさんあるじゃないですか。きっと美術館に行く習慣がある人もいると思います。「行きやすい」という環境は行動を起こしやすい環境であることですから。

 

 

プチ(?)炎上していた「美術館女子」について、自分は少なからず当事者であるという感覚をもって考えたり、様々なツイートを見たりしてました。春から大学生である身として、文化や美術を専門に学び始めた学生として、「美術館に行く女子」として。

 

 

 

 

◎「女子」という括り

 

まず、「女子」とは

goo国語辞書的にいうと、

じょ‐し〔ヂヨ‐〕【女子】 の解説
1 おんなのこ。むすめ。⇔男子。
2 女性。おんな。「女子学生」「女子ゴルフ」⇔男子。

家にあった国語辞書(三省堂出版)によると

女として生まれた人の称。長幼は問わない

 

 

なるほど。こんな当たり前の単語を辞書で引いたことなかったので、勉強になりました。つまりそこのあなたも、あの子供もおばあさんも「女子」だし、私の父も隣の家のおじさんも「男子」。

 

  

この「美術館女子」という言葉、別に嫌いじゃないです。だって要するに「美術館に行く女子」っていうわけですよね?じゃあ当たり前に「美術館男子」「美術館に行く男子」も存在できるわけで、だからこそその言葉が使われず、「女子」にだけスポットライトが当たる必要性を感じません。

 

この読売新聞の企画も趣旨も、分からなくはないし、いやむしろすごいやりたいことは分かる。「今まで美術、芸術に触れる機会はあまりなかったけど、ちょっと興味のある」人向けの企画。たぶんそういう風な見込みで作ったものなんだろう、そう信じたい。

でもそれに対する足し算が最悪です。だから炎上したんだと思う。

 

この企画において、私が「いらねえだろこれ」と感じた足し算の設定は、

 ・女子=若い女性=みんなインスタ映えに夢中

・美術館=映えスポット=自分が被写体の写真を撮る場所

 

 

 

 

◎女子=若い女性=みんなインスタ映えに夢中

 

私はこれを読んだ時点で思考停止したんですけど、若い女性ってみんなインスタ映えに夢中なんですか?少なくとも私はインスタ映えに夢中にはなっていないし、周りの友達も映えを気にしてる様子ありません。

確かにそれが流行った時期もあったのであろうし、インスタに綺麗な風景やおしゃれな写真をあげている人もいますよ!

でも「=」で出来上がる式が安直すぎて嫌になります。世の中人間の数だけ思考も趣味も傾向もあるし、今時インターネットが普及した世の中で、「流行り」なんてものが大衆全般を指すことではないことをお願いだから学んでほしいです。

 

綺麗な景色を見ても、写真を撮ることに全神経注ぎ込むなんてことしないし、目に焼き付ける美しさだって存在しますよ。

私もスマホ大好き人間だけど、若い人がみんなインスタ映えに執着している、みたいな書き方が嫌でした。あとインスタ映えに執着している人がいても、それ「(若い)女子」にくくる必要ある?ないです。

 

 

 

◎美術館=映えスポット=自分が被写体の写真を撮る場所

 

これなんて本末転倒ですよね?

美術館に行く理由なんて人それぞれでいいと思うんです。「静かな空間が好きだから」「絵を描くのに参考にしたいから」「昔から絵画や彫刻が好きだから」……

私が美術館、というか絵を見るのが好きな理由は、「絵画や彫刻の前では答えがないから」です。昔から自分のことを人にとやかく言われるのがすっごく嫌いだったので、作品の前に立って頭を空っぽにして、ただあふれ出てくる感想をかみしめることができるからです。それには答えがないので、自分の中に大切にしまっておけるあの感覚が本当に大好きなんです。

 

美術館に来る理由、芸術が好きな理由が何万個と存在しようと、私が断固としていえると思うのは、「美術館は自分が主役の場ではない」ということだと思います。(個人的には!)

美術館では「作品」が主人公であり、私たち来場者はいわばモブだと思っています。たとえ作品に恋をしたとしても、両想いになる確率はほぼゼロパーセントの恋。両想いになれるのは恐らく制作者だけだと思っています。

 

だから!美術館で自分を被写体にして撮るなんて言語道断なんですよ!

日本ではあまり見かけないですが、たまに見る「記念写真」風の写真とこれとは全く別物だと考えて、「記念写真」風であればあくまでも作品が主人公ですが、自分が「作品」になってしまうと展示されてる作品は「背景」になってしまうわけです…

悲しすぎる、こんなに悲しいことないです…

 

 

 

 

◎女性=「○○」

 

 高校生の間は男性しかいない部活に属していたもので、ちょくちょく言われたこととかもあったんですけど(主に顧問。30代)、たまーにいるんですよね、「女性=〇〇」という方程式持ってる人。顧問は怖いわけでもなく、普通に仲良かったのですが、話の節々に男性優位主義的な要素を含んでいる発言があってすごい不快だったことがあります。(くそどうでもいい元カノの話とか)

それこそ「美術館行って何がたのしいの?おしゃれだから?」とか言われたことありますし、「韓国~?うわ~またそうやって女子は」とか言われたことありますし…(懐かしい)

私たちは自分で趣味を選択して生きているのに、どうして小馬鹿にされないといけないのか。 

 

 

 

この記事読んだときなんかめっちゃくちゃ笑いました。馬鹿にしすぎでしょ!って。同じこと考えている人がいるだろうと思ってコメント欄のぞいたら、「行くなら勝手に行け」みたいなことおっしゃってる人いて本当に申し訳ないのですが、笑ってしまいました。

「愛の不時着」フィーバーで「北朝鮮に行きたい」女子が急増? 専門家は警鐘(デイリー新潮) - Yahoo!ニュースnews.yahoo.co.jp

そもそも「急増」の基準が分からないのですが、0が3に増えたら急増なんですかね?こう考えた人が全くいないわけではないと思いますけど…

 

「愛の不時着」私も見てめっちゃくちゃ面白かったですけど、ハマった人って女性だけじゃないですよね?自粛期間中にめっちゃハマった!って言ってた某巨人軍の選手も某楽天のコーチもいましたし、ネットフリックスなど気軽に韓ドラが見れる今、「韓流」というコンテンツが女性に限定される風潮も終わりを迎えてほしいなと思います。

 

 

こんな形で美術館が話題になったのも悲しいです。

私は今後も「作品」を見に美術館に行きたいし、そうやって美術館に興味を持ってその良さに気づいてもらうための企画がしっかりと出てきてほしいです。こういった企画ではなく、もっと純粋に美術館の魅力を知らせる素敵な企画があると!思いますので!

 

さあ、課題終わらせよう………